ブラックホールについて8枚のスライドでまとめてみたら

 極端に重い物質があり、光も出られないほど時空が曲がると、そこは光も何も出てこない黒い穴、つまりブラックホールになります。今回は、ブラックホールについて見ていきましょう。


 アインシュタイン方程式をエネルギー運動量テンソルが0の場合に解くと、球対称ならシュバルツシルト解と呼ばれる解になります。2Mはシュバルツシルト半径と呼ばれ、この半径の内側からは重力が強すぎて光も外に出られません。ここで、Mはブラックホールの質量です。

 シュバルツシルト解の接続を求めれば、ブラックホールの影響下での運動方程式を求めることができます。


 時空の歪みを計量ではなく、平坦な計量からのずれである四脚場を用いて表すこともできます。

 シュバルツシルト解の曲率を求める際、四脚場を用いて正規化すると見やすくなり、特異点も分かりやすいです。


 回転するブラックホールの解は、カー解と呼ばれる解になります。

 カー解の接続はごちゃごちゃするので、見やすくするために角運動量の1乗の項までで近似します。


 カー解について運動方程式を立てると、ブラックホールの回転方向に時空が引きずられていることが分かります。

 カー解の正規化した曲率を求めると、特異点がリング状であることが分かります。



 今回はブラックホールについて見てきました。ブラックホールは、やっぱり宇宙のロマンですよね。私はブラックホールについて勉強して、重力って本当に時空が曲がってるんだなあ、としみじみ思いました。

ポップラーン

数学や物理の「8枚のスライドでまとめてみたら」シリーズを更新しています。少しでも学ぶことの楽しさを伝えられたらと思います。上の方に記事のまとめがあります。

0コメント

  • 1000 / 1000