相対性理論について8枚のスライドでまとめてみたら
光速度が不変だとか、重さによらず同じように自由落下したりだとか、そうした少ない仮定から成り立っているという美しさが、相対性理論にはあります。結論としては、重力は時空の幾何学だということです。時空が曲がるとはどういうことなのか、今回は相対性理論について見ていきましょう。
光速度が不変だと、絶対的な時間というものがなくなってしまうので、固有時という、各々に固有の時間というものを設定する必要があります。ちなみに、固有時という名前は、物体と一緒に動く系(dx=0)から見ると固有時と時間が同じように変化する(dτ=dt)ということから来ています。その物に固有の時間という意味ですね。
ブーストは、結局ただの直進のことなのですが、速度が光速に近づくと時間と空間が混ざるので、その分距離が縮んだり、ゆっくり時間が流れたりなど、直感的には不思議なことが起こります。
ただ、光速度不変などと言われると、そもそも光とは何かが気になります。実は電磁場の振動だという話になるのですが、ここではベクトルで表される質量0の粒子を導入すると、光のような波として振る舞うということを見ています。このベクトルをベクトルポテンシャルと言います。
時空が曲がっている場合を考えるために、計量というものを導入します。
微分が出来てやっと物理が始まる、と言ったところがあるので、曲がった時空に沿った微分を考える必要があります。そのためには、普通の微分から、平行移動でずれた分を差っ引く必要があるので、その補正を接続として導入します。
曲がった時空での微分である共変微分を導入すると、その交換子が曲率となります。また、共変微分をとると0になるような、計量の2階微分を含むテンソルであるアインシュタインテンソルを導入します。
エネルギー運動量テンソルを導入すれば、それを重力源として時空が曲がるとして、アインシュタイン方程式が得られます。この方程式は、重力によってどのように時空が曲がるかを記述し、得られた計量を用いて立てた運動方程式が、その曲がった時空の中をどのように物が落ちていくかを記述します。
最後に、重力がどのように伝わるかを考えてみると、電磁場の振動が光だったのに対して、空間の伸び縮みの振動が重力波であることが分かります。
相対性理論について見てきました。今回出てきた接続、曲率という概念は、電磁気学の見通しを良くするためにも使える、重要な概念です。また、アインシュタイン方程式のおかげで、ブラックホールなどのいわゆる宇宙の神秘を記述することができます。私は相対性理論を勉強して、当たり前の存在だと思ってたけど、重力ってすごいなあ、としみじみ思いました。
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