電磁気学について8枚のスライドでまとめてみたら

 電磁気力は、私たちに最も身近な力だと言うことができるでしょう。原子核の周りを、電子が漂っているものを原子と呼び、この原子が集まって身の回りの様々なものが形成されています。この、原子核が電子を引き付ける力が電磁気力です。また、私たちに鮮やかな色彩を見せてくれる光は、電場と磁場の振動による波であり、電磁波とも呼ばれます。今回は、そんな身近な現象を記述してくれる電磁気学について話したいと思います。


 理論の自由度をいじると、微分が共変微分に代わり、接続というベクトル分のずれが生じます。実は、この接続が相互作用の形を表しています。

 共変微分の交換子を用いて曲率を導入すると、電場や磁場、電流などの概念が出てきます。ちなみに、電場は何かが直進のようなもので、磁場は何かの回転のようなものだと考えられます。


 共変微分に関するヤコビの恒等式を整理すると、曲率を微分した式(∂F+∂F+∂F=0に添え字がついたもの)が出てきます。このビアンキの恒等式は、曲率の双対(電場と磁場が入れ替わったようなもの)を導入すると簡単に記述できます。

 曲率とその双対を用いて、電磁場を記述するマクスウェル方程式を導出できます。ここで、電荷から電場は出てくるけれども、磁場が湧き出てくるような源はないということに注意しましょう。磁場は何かの回転のようなものなので、片方から見て右回りでも、反対から見れば左回り、つまり逆回りに見えるのと同じように、磁石の両端は必ずN極とS極がセットになります。


 時間に依存しない場合を考えると、マクスウェル方程式が見やすい形になります。

 ラプラシアンの逆演算子は、球の表面積の逆数を積分したものになります。これは、2次元球を円、1次元球を線のように考えると、3次元以外にも拡張できます。


 ラプラシアンの逆演算子を使えば、時間に依存しない場合の電場や磁場などをぱっと計算できます。

 電荷を持つ粒子は、電場の方向や、磁場の方向を回転軸とした回転方向にローレンツ力を受けます。


 今回は、電磁気学について見てきました。電磁相互作用だけで身近なほとんどの現象が記述できるので、電磁気学を勉強した私は物理にかなり親しみを感じるようになりました。もちろん、たくさんの原子核や電子が集まるとあまりに複雑なので、それをどう単純化するかというのが次の課題になっていきます。

ポップラーン

数学や物理の「8枚のスライドでまとめてみたら」シリーズを更新しています。少しでも学ぶことの楽しさを伝えられたらと思います。上の方に記事のまとめがあります。

0コメント

  • 1000 / 1000