化学反応について8枚のスライドでまとめてみたら

 化ける学問と書いて化学ですが、この化けるは当然化学反応を意味しています。やはり化けるという言葉には魅力を感じますね。今回は化学反応について見ていきましょう。


 軽い粒子は、ポテンシャルの壁を有限の確率で透過することができます。この効果をトンネル効果と言い、透過することをトンネルすると言います。

 量子力学は、期待値をとれば古典力学と対応するので、エネルギーの期待値を微分すれば力を求めることができます。これをヘルマン・ファインマン力と言います。


 ビリアル定理から、定常状態では運動エネルギーの期待値とポテンシャルエネルギーの期待値の関係式が得られます。

  電子は軽いので、原子核よりも動きやすいです。標準電極電位というものを考えると、電位差が分かればその系が電池になるかどうかを推測することができます。


 電子が入ってたり入ってなかったりする境目の軌道をフロンティア軌道と言います。このフロンティア軌道の重なりの大きさは、反応しやすさの指標になります。

 例えば、水素原子は個別に存在するよりも、対になって水素分子として存在した方が安定化します。


 熱がある場合、一時的にエネルギーの高い状態を経由することで、よりエネルギーの低い安定な状態に遷移状態なることができます。この一時的にとるエネルギーの高い状態を遷移状態と言います。遷移状態のエネルギーがあまりにも高いと、反応しにくくなります。解決策としては、別のよりエネルギーの低い遷移状態をとるように環境を変えるといった方法があり、この時に加える化学種が化学反応によって消耗しないとき、加える化学種を触媒と呼びます。逆に、遷移状態を高くするような触媒を負触媒と呼びます。

 何かを変化させると、その変化を緩和する方に平衡が移動することを、ルシャトリエの原理と言います。ルシャトリエの原理を念頭に置いた方が、効率良く反応を進行させることができます。



 今回は、化学反応について見てきました。原子は陽子と中性子と電子からなっているので、単純に理解できそうな気がするかもしれませんが、実際には非常に複雑な反応が起こります。そのおかげでこの世界の多様性が成り立っていると思うと、感慨深いものがありますね。私は化学反応について勉強しはじめた当初は、何が何だか分からなくて混乱したものですが、慣れてくると複雑さの割に不思議と直感が働くようになってきました。私は化学反応について勉強してきて、理解できそうで理解しきれない、ロマンを感じました。

ポップラーン

数学や物理の「8枚のスライドでまとめてみたら」シリーズを更新しています。少しでも学ぶことの楽しさを伝えられたらと思います。上の方に記事のまとめがあります。

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