特性
特別に能力が尖っている人は、大多数の人と感覚がずれているために集団で上手くやっていくことが難しくなりがちで、そのことを障害ととらえて発達障害などと言われることが多いです。実際に生きづらさを感じる人が多いのは確かですが、その尖った能力を生かすことができれば社会で大きな活躍をする可能性も秘めています。そのためにも、自己理解は大事だと思います。今回は、特性について話していきます。
色んな能力の高すぎる場合、低すぎる場合に対して様々な特性があります。主なものを挙げると、
●共感性…低すぎる場合(サイコパス)、高すぎる場合(アンチサイコパス、HSP)
●知能指数(IQ)…低すぎる場合(知的障害)、高すぎる場合(ギフテッド)
●感覚が敏感すぎる(ADHD)
●感覚を切り離すのが得意(ASD)
●読み書き計算などが苦手(LD)
などがあります。それぞれについて見ていきます。
共感性については、低すぎる場合はサイコパス、高すぎる場合はアンチサイコパスやHSPなどと呼ばれます。サイコパスは共感性が低いので、相手の感情を気にせずに、自分のためになることは何でもすることができます。罪悪感も感じにくいので、基本的に自己肯定感は高いです。逆に、アンチサイコパスは共感性が高く、相手の感情を多く拾ってしまうので、自分のことを犠牲にしてでも相手のためなら何でもすることになりがちです。罪悪感を強く感じて、相手の言いなりになってしまいがちなので、自分を大切にすることが苦手です。アンチサイコパスの人は周りの環境に左右されやすいので、環境選びを妥協しないことが大事だと言えるでしょう。
知能指数については、低すぎる場合は知的障害、高すぎる場合はギフテッドと呼ばれます。知的障害の場合は知能指数が低い、つまり見た目よりも精神的に幼いので、実年齢よりも幼稚な言動が目立ちます。周りとしては、見た目が大人だとしても中身まで大人だとは限らないことに注意し、実年齢よりも精神年齢を重視してコミュニケーションをとることが大切だと思います。ギフテッドの場合は知能指数が高く、逆に子どものころから高度な思考ができるので、周りとしては子ども扱いせずに大人のように接するのが大切かもしれません。他の子どもと同じように扱ってしまうと、知的な刺激が少なすぎて退屈してしまい、精神を病んでしまう場合があります。
ADHDは感覚が敏感すぎるので、よく落ち着きがないと言われがちですが、実際には周りの刺激が強すぎて、その強すぎる刺激に振り回されている状態だと言えます。常に強い刺激にさらされているので、落ち着いて行動することは難しく、疲れやすいです。また、周りからの刺激が少しでもあるとその時やろうとしていたことを忘れてしまうので、忘れ物も多いです。逆に言えば、感受性がとても強いので、そのセンスを生かすことができれば社会で活躍することができます。
ASDは感覚を切り離すことが得意なので、ひとつのことに集中して取り組むことが得意です。逆に、色んなことを切り分けて考えてしまうため、察するのが苦手です。大多数の人は色んなことを繋げて考えているため、ひとつの情報からなんとなく他の情報も読み取ることができて、いわゆる空気を読むことができます。ASDの人は空気を読むのが苦手で、話されたことも言葉通りの意味でとりがちなので、「言わなければわからない」となりがちです。また、自分の感情すら切り離してしまいがちで、暑さ寒さや、空腹感などにも気づきにくく、身体の不調を感じてからやっと気づく場合もあります。ASDの人に対して周りの人は、あいまいな言い方を避け、なるだけ簡潔で分かりやすい言い方をした方が接しやすいでしょう。
LDは学習障害のことです。できないことはできないので、無理をしないことが大事です。もし学習障害がある場合は、自分は何がどの程度できないのかきちんと把握することが大事です。例えば、読むことはできるけど書くことはできない場合や、その逆の場合、あるいは読みも書きもできない場合など、読み書きが苦手といっても色んなパターンがあります。また、例えば文字を読むのが苦手といっても、長文が読みにくいだけなのか、英語は読みにくいけど日本語は漢字でイメージをつかみやすいので比較的読みやすいのか、どの程度できるのかは把握しておくことが大事です。もちろん、基本的には苦手なことは得意なことでカバーしたらいいと思いますが、苦手なことを全くしないで生きるのはかえって難しいので、最低限できるラインは把握しておくと生きやすくなると思います。
今回は、様々な特性について話しました。性格も人によってかなり違いますが、その上で能力も人によって様々です。お互いの違いを理解し、尊重し合えるといいですね。
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